
「IT資格の教科書」運営者であり、SIerでシステムエンジニア歴15年を迎えた友好竜也(ともよし たつや)です。
2010年4月、新卒としてSIerに入社した僕は、要件定義から基本設計、詳細設計、テスト、さらにはプロジェクトマネジメントまで、あらゆるフェーズを経験しながらキャリアを積み重ねてきました。
当時は「技術力さえあれば評価される」と信じて疑わず、疲れも忘れてコードを書き続ける毎日。
しかし、順風満帆に思えたキャリアの道には、想定外の落とし穴が待ち受けていました。
“なぜ、僕だけ…?” 10年目の挫折と疑問
実は入社1年目、キャリアのスタートダッシュとして「基本情報技術者試験」に合格しました。
しかし当時の上司は「自己研鑽よりも業績がすべて」という考えの持ち主で、試験勉強に時間を割くこと自体をあまり良しとしませんでした。
そのため、僕自身も「技術力さえあれば認められる」と思い込み、以降は仕事一筋で資格勉強をほとんどしない日々が続いたのです。
入社から約10年間、僕は同期と肩を並べて早期昇格を続けてきました。
システムリリースが無事終えるたびに同僚と飲みにいき、「このまま順調にキャリアを積んでいける」と確信していたんです。
しかし11年目の昇格選考日、僕の名前はありませんでした。
仲の良い同期の名前はあり、自分だけ取り残されたような孤独感と、言葉にできない焦りが胸を締めつけました。
同じ仕事量、同じ残業時間、同じ成果報告書。それなのにどうして…?何度も何度も自問自答しました。
その夜、布団にもぐり、枕を拳で強く握りしめながら、悔し涙が自然とあふれてきました。
「こんなに頑張っているのに、認められないなんて」――涙は止まりそうもなく、悔しさと自己嫌悪で頭がいっぱいに。
翌朝、顔を洗って鏡をのぞくと、いつもの自分の目はどこか自信を失い、どんよりと曇っているように見えました。コーヒーの香りすら、心にしみるほど悲しく感じたのを覚えています。
そんな悔しさを抱えたまま翌日、僕から思い切って信頼している上司に「どうしたら評価されたのでしょうか?」と尋ねました。上司は静かにうなずき、いつものミーティング室で真剣に耳を傾けてくれたのです。
「自分自身から見えてる景色と、会社から見えてる景色はちゃうねん。どんだけ実力や経験あっても、それが”見える成果”にならへんかったら人事には評価されへんで。違う部署と横並びで見たときに甲乙つけがたいときは、資格を取ったり社内活動したり、客観的に成果を示す一番手っ取り早い方法や。」
上司の言葉は、まるで氷の溶ける音のように、僕の固くなった心の氷を少しずつ溶かしていきました。同時に、「もう一度、自分を信じて戦略的に動かなければ」と、新たな覚悟が生まれた瞬間でもありました。
仲間との会話にも、自信なく相槌を打っていたあの日々。その時の自分に寄り添いながら、僕は次の一歩を踏み出す決意を固めました。
“資格×自己ブランディング”戦略の始動
“見える成果”――それは合格証書だけでなく、社内外に”自分の努力と実力”を証明する最強の武器。しかし、それまでは「資格は通過点」「実務経験こそ重要」と思い込み、まともに向き合ったことがありませんでした。
けれど、悔しさに染まったあの夜を思い返し、僕は心に固く誓いました。
「資格で”見える成果”を積み上げ、自分のキャリアを自らの手で切り拓くんだ」
2019年3月初旬――上司の言葉を胸に、僕はカレンダーに「試験日」の日付を書き込みました。最初の一週間は何をどう進めればいいのか手探りでしたが、以下の3ステップをルーティン化することを自分に課しました。
- 毎朝の過去問タイム(6:00〜7:00)
目覚ましが鳴ると同時に机に向かい、朝の1時間は過去問演習に集中。最初の頃は「頭が回らない…」と感じることもあったものの、継続すると早起きが習慣化となり自然と勉強に集中できるように。
- 年齢 : 36歳(1児のパパ)
- システムエンジニア(社会人14年目)
- 副業 : 株式投資・FXを経験し副業の学校で学びながらブログ、アフィリエイトを実践中・・・
- 趣味 : ジャンプ系アニメ、読書、プログラミング